日仏エコノミストフォラム「中国、ブラックホールか?救命ブイか?」

FORUM “La Chine, trou noir ou planche de Salut ?”

Forum は、一回行ったのみで、好評にも関わらず中断していましたが、パリクラブ常任理事増淵文規氏がお引き受け下さったので、再開の運びになりました。Forum は基調講演に続き、ご来会者全員の参加を得て討論を行う集いです。

日時 2003年7月3日
18:30 受付開始
19:00 Forum開始
場所 恵比寿日仏会館 501号室
(JR恵比寿駅、動く遊歩道出口からガーデンコートに向かって左方面徒歩5分)
会費 2,000円(飲食物は質素です)
お申し込み MAIL : anim@ccifj..or.jp  FAX : 03-3288-9558  吉田暢子氏気付

大変ショートノーティスになり、申し訳ありません。開始時間は、現役の方々にご参加頂きやすいように、遅めに設定しました。この催しは会員に限らず、どなたでもご参加頂けます。お誘い合わせの上お申し込み下さい。
使用言語 フランス語のみ(通訳無し)

今回は、この程、Bruxelles 支局長にご栄転がおきまりになった AFP 通信社東京支局長 Philippe RIES氏がご帰国前のご多忙にも関わらずご参加を快諾して下さいましたので、すこぶる異色ある催しとなるものと期待しています。尚、Forum 終了後、引き続き、ささやかながら Philippe RIES氏の歓送会を行いますので、奮ってご参加下さい。

テーマは、今や超大型台風の目になった中国の諸問題を、日仏企業人の視点から広く検証しようとするもので、増淵氏は下記のような切り口をお考えのようです。

  • 中国の挑戦は幸福をもたらすのか、それとも脅威なのか?
  • 共産主義帝国は民主主義国家に脱皮できるのか?
  • 中国が政治不安を惹き起こすことなく、経済成長を維持しながら西側のシステムに融合され得るならば、21世紀は中国の世紀となろう。
  • 中国は日本の将来のみならず、アジアの将来も左右するであろう。
  • 歴史的な対立はあったが、我が国は中国との良好な関係を維持し、日中韓三国協力関係を確立することがアジアの繁栄と平和の鍵になるであろう。
  • 20年後には、北東アジアが世界経済の活力の中心となるであろう。
  • 参加者の方々のご意見は如何でしょうか?
  • フランス人の方々にとって、中国及び中国人は何なのでしょうか?

Philippe RIES 氏の主要テーマは 19日に頂けることになっていますので、入手次第追加掲載します。

 

【RIES 氏論議の中心】

RIES 氏からお約束どおり、論議の及ぶ対象に関するメモを頂きましたので訳文を下記します。尚原文は仏語サイトのFORUM紹介記事に収録しました。

冷戦終結後、日中間の相対関係は二つの大きな出来事による影響を受けた。即ち :

  • 1997 年から 98 年にかけてのアジア危機と、中国が北東アジアの強国となる決意を示したこと
  • 2001 年 11 月 中国が WTO に加入したことである。

日本の地域的リーダーシップ(米国のグローバルな傘の下に於いてであるが)は今や挑戦を受け、日本の対応は、その矛盾した態度をあらわにするものになった。即ち :

  • 大企業と中小企業の関係、また国際競争に曝されている分野と、保護されている分野の問題
  • 国益(中国の挑戦を顕わにしようとする態度)と特殊利害問題(農業分や保護、歴史問題)

中国の挑戦(欧州に於いて、アメリカの挑戦が喧伝された如き)は日本を過去の矛盾から脱却させるのに役立つのではないか?或いは意思決定プロセスの麻痺を更に悪化させるものであろうか?

欧州は全体として、特にフランスはこの問題に、日本ほど曝されていない :

  • 欧州は強力な地域総合体建設を推し進めている段階であり、また遙かに自己充足的である。
  • 中国との国際的分業はずっと以前から開始されている。
  • 欧州の大規模産業は日本ほど直接に脅かされていない。(航空宇宙、エネルギー、奢侈産業等々。また、それら産業に対する中国からの需要は大きい。

中国に関する論議は日本に於いては一大産業に化した感がある。然し相対的な戦略的回答が那辺にあるかは極めて分かり難い。

  • アメリカとの同盟関係強化探求は充分なのだろうか?
  • 日本は根本的な自己批判を行うこと無しに地域的リーダーシップを行使することが出来るのだろうか?
  • 中国の政治的変革は失敗するものと決めてかかって満足していて良いのだろうか?

以上から考えますと、熾烈な論議が火花を散らすことが予想され、大変興味深い日仏経済フォラムの展開になるものと期待されます。

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