新刊書のご紹介

皆さま、

『フランスはなぜショックに強いのか?』~持続可能なハイブリッド国家

瀬藤澄彦会員の著書が上梓されました。
足かけ20年にわたるフランス駐在経験をもとに、『なぜフランスはなぜショックに強いのか~持続可能なハイブリッド国家』と題する300頁の書籍を文眞堂より出版。すでに5月18日の講演会で発表された内容の通り、ドイツ経済に比し劣位にあると見られがちなフランス経済の在りようを独自の視点で分析し、既定のフランス経済観を覆すものとなっています。
その手法は、フランス型経済モデルを、成長神話から一歩身を引き、博愛と自立に支えられた持続可能な社会構築をめざすものとしてとらえ直し、マクロの需要管理システムとミクロの供給面の両サイドから長期トレンドで見てゆきます。その結果、見えてくるのは、多くのイデオロギーを複合したハイブリッドな経済体制であり、耐久力のあるショックに強い持続可能な国家モデルがそこから浮かび上がってきます。低成長時代に突入した世界経済にとって、風穴を開けるやもしれない可能性を示唆した一書です。

本書の構成は以下の通り:
序 章 フランス経済を日本とドイツの文脈のなかで考える
第1章 国民所得変動の少ない経済モデル―
    経済政策3大機能のひとつ、「安定」の重要性
第2章 フランス型ショック吸収の装置
第3章 労働者の社会的保護と労働市場の柔軟性の両立
第4章 高い出生率と複合家族の挑戦―
    フランスの出生率は どうして高いのか
第5章 ライフスタイルを反映する個人消費と金融資産
第6章 内需主導型経済を反映する国際収支―
    外需が経済に与える影響を「吸収」する仕組みを内蔵
第7章 ユニバーサル・バンキングと 対外純資産
第8章 活況を呈する地域経済
第9章 フランス型産業国家を推進するエリート群像―
    ビジネ ス・グループ・リーダーの実像
第10章 どうしてフランスがドイツを超えるか―
    博愛と自立の持続可能な経済と「実は強い」経済の本質
【フォーカス1】フランスの影響力のある外交はどこからくるのか
【フォーカス2】変貌する政治勢力図と第5共和制の行方
【フォーカス3】冷静なフランスのBrexitに対する反応
【フォーカス4】トランプ・ショックに反抗するフランス

瀬籐会員よりのご厚意により、割引価格にての購入が可能となっています(2700円のところを2400円にて)。
ご希望の方は、文眞堂へメールにて直接、申し込みください。 メール・アドレスは、文眞堂 営業部:eigyou@bunshin-do.co.jp(アットマークを半角に直してください)