イベントカレンダー

【レポート】第5回ワインブラインドテイスティング大会

ワインの深淵な世界を垣間見るブラインドテイスティング大会

毎年、秋が深まりフランスでもぶどうの収穫とその品質が話題になる頃、パリクラブが企画するワインのブラインドテイスティング大会が開かれます。今回で5回目になるこのテイスティング大会には、今回も60名を超える方が参加して、大いにワインの味わいの深さ、世界の広さを味わいました。ここからは、2017年10月25日(水)に開催されたその模様をレポートします。

今回の会場となったのは、科学技術館内地下1階にあるパークレストラン。北の丸公園に隣接し緑に囲まれたロケーション。開場の時間ともなると、多くの参加者が集まってきます。会場に並べられたのは、ブラインドされた13種類のフランスワイン。今回もサントリーワインインターナショナル(株)企画管理本部の柳原さんが趣向を凝らしたワインセレクションから、その生産年、生産地域、主要葡萄品種を選択肢から選ぶというルール。しかも、この会から前回の上位入賞者は、それらを選択肢がなく全て記述式で解答するというハンディキャップが付けられています。

18時30分になり、パリクラブ会長の宮原さんのご挨拶から会はスタート。ワインが並んだテーブルには、さっそく大勢の参加者が集まって試飲グラスにワインを注ぎます。すると、会場にはワインのアロマが広がってきます。複雑な香り、色、味わいが精緻に組み合わさってできたワインの迷宮に迷わないで正解にたどり着くために、みなさん真剣にテイスティングをしていました。

配られた解答用紙。選択肢がないバージョンもあります。

配られた解答用紙。選択肢がないバージョンもあります。

今回からスマートフォンで解答するシステムも導入されました。

今回からスマートフォンで解答するシステムも導入されました。

このブラインドテイスティング大会の特徴は、テイスティングの時間が長いこと。18時半~19時45分までたっぷりと、ゆっくりと、じっくりと一つ一つのワインの味わいをチェックするのです。その時間の中で刻々とアロマや味わいが変化するのもワインの魅力。それが逆に、迷宮へと誘うこともあれば、大きなヒントを与えてくれることもあるようです。おのが味覚を研ぎ澄ましながら味わう姿は真剣そのものです。

Pages: 1 2 3 4

【開催済】第5回ワインブラインドテイスティング大会

ワインブラインドテイスティング大会

日時:2017年10月25日(水)18時30分~21時 30分

「ワインがお好きな方、興味がある方、是非ご参加下さい。」

パリクラブで5回目となる、ワインのブラインドテイスティング会を企画しました。今まで経験の無い方の参加も大歓迎です。是非この機会に、ワインの奥深い世界の扉を開けてみませんか?

  1. ブラインドによるワインの品種・生産地域・生産年の予想(18時30分~19時45分位)
    ブラインドで、10数種類のワインの上記3項目を予想して頂きます。懇親会の場で採点をしながら、正解を発表します。今回は第2・4回と同様フランス産ワインを対象とします。
  2. 懇親会(19時45分位~21時15分位)
    前半のブラインド大会が終了後、お食事(着席・ビュッフェ)を用意し、懇親会を開催します。ブラインドに出題をしたワイン等を再度じっくりとお楽しみ下さい。成績上位者には、賞品を用意しております。

日仏経済交流会(パリクラブ)主催 在日フランス商工会議所(CCIFJ)共催

suite »

【レポート】第3回日仏経済フォーラム 講演討論会「日本・EU(欧州連合)経済連携協定の内容と展望~新たな世界通商体制に向けて」

000

10月10日夕刻、東京・恵比寿の日仏会館1階ホールにて、今後の日欧関係のみならず世界の通商体制に大きな影響を与える日本とEUの新たな経済連携協定についての講演と討論会が開催されました。このシンポジウム形式の5人の専門家をお迎えしての講演討論会は今年の春頃から入念に準備されてきたものでした。

講演のテーマである「日本・EU(欧州連合)経済連携協定」とは、日本とEUとの貿易と経済関係に関する障壁を相互に下げ、互いの市場アクセスを円滑化させて、両国地域間の通商関係を拡大させることを目指すものです。市場アクセスの対象分野は、自動車や農産物加工品、政府調達や投資などを含むサービス、原産地証明などのルールや規格基準、紛争解決など多くの分野をカバーするものです。また今回、EUフィニ公使からご説明のあった約50部にわたる外交・軍事など50章の戦略協定(Accord Strategique)も締結されることも重要である。

世界貿易の約40%、世界GDPの約30%を占める日本とEU間の協定合意が成立すると、これによって世界最大の自由貿易経済圏が誕生することになります。世界経済に与える影響は大変大きく、協定の年内の最終合意に向けた交渉も継続中で、米国のTPP(環太平洋経済連携協定)などに向けた交渉からの離脱など保護主義的風潮が強まるなかで今後の推移が世界から注目されています。すでに日本は、オーストラリアやインド、アセアンなど18カ国とEPAを締結ないし合意しており、さらに4カ国と交渉中です。一方、EUはアフリカや中南米を中心に数十か国とEPA等を締結しており、フランス、そしてEU域内の経済発展に大きく寄与しています。

パリクラブ・日仏経済フォーラムの議長を務める瀬藤澄彦氏

パリクラブ・日仏経済フォーラムの議長を務める瀬藤澄彦氏

日本とEUの関係を大きく変える同協定の経緯や内容を詳しく知る関係者の方々から直接お話を伺い、パリクラブ会員や関係者の方々に対して詳しく解説していただく機会を設けたのが今回の講演討論会でした。会員以外の来場者も多く、会場は満席となりました。

まず、パリクラブ・日仏経済フォーラムの議長を務める形で瀬藤澄彦氏より、今回のテーマの解説と、5人の講演者の紹介が行われました。講演は全体概要を語る方と各論を語る方、それぞれの専門分野からの意見が述べられました。講演と討論の後、場内からの質問も活発になされました。最後に自由、無差別。多角の世界貿易の3つの原則の重要性を確認してこのイベントが締めくくられました。

Pages: 1 2 3 4 5 6 7

【開催済】第3回日仏経済フォーラム 講演討論会「日本・EU(欧州連合)経済連携協定の内容と展望~新たな世界通商体制に向けて」

交渉開始から4年を経て本年大枠合意に達した日EU経済連携協定(EPA: Economic Partnership Agreement)は世界的に保護主義的な傾向の強まるなかで世界の新たな自由な通商体制の重要性を示すものである。世界貿易の約40%、世界GDPの3割を占める両地域国間の自由貿易圏誕生の与えるインパクトは大きい。同協定の最終合意に向けた交渉が継続中だが、
① その包括的な合意に至る経緯とその内容
② 日仏・日欧経済関係への影響
③ 日本企業と欧州企業に与えるインパクト
④ 本協定と欧州統合,BREXIT,11カ国TTP(環太平洋経済連携協定)あるいはNAFTA(北米自由貿易協定)などメガ地域経済統合の動きに与える影響 などが課題になっています。
これらの問題に精通されている下記講演者のご意見を伺いながら討論会を開催したいと思います。

suite »

【開催済】EVENT PARIS CLUB 磯村名誉会長米寿記念講演会のご案内

パリクラブ会員の皆様へ
次の通り、催しもののご案内を致します。皆様のご参加をお待ちしております。
パリクラブ事務局

2017年9月25日(月)18時30分~21時00分
セミナー 「ヨーロッパのルネッサンスへの期待」
マクロン新政権と今日の総選挙で明らかになったドイツの動き

パリクラブ初代会長の磯村名誉会長が、今年米寿をお迎えになられた事を記念して、講演をして頂く事になりました。長年日仏親善にご尽力頂きました磯村名誉会長から見た、最新のフランスを初めとしたヨーロッパの動向や、今後の日仏関係等について拝聴したいと思います。

日仏経済交流会(パリクラブ)主催 在日フランス商工会議所(CCIFJ)共催

suite »

【レポート】ローラン・ピック新駐日フランス大使歓迎会

2017年9月15日(金)に、TMF日仏メディア交流協会の主催、日仏経済交流会(パリクラブ)、在日フランス商工会議所の共催、ALFI(仏検1級合格者の会)の協力で、新駐日フランス大使、ローラン・ピック(Laurent PIC)閣下の歓迎会が開催されました。

エマニュエル・マクロン大統領の登場で改めてフランスが注目を集める中、大統領の就任と時期を同じくして着任された新大使の歓迎会とあって多くの方が参加されました。会場となった国際文化会館はル・コルビュジェの弟子である前川國男、板倉準三等の設計のもとに完成した、フランスと日本の架け橋を象徴する建物。ここでローラン・ピック閣下をお迎えすることになりました。

オープニングでスピーチする磯村氏。流麗なフランス語でユーモアたっぷり。

オープニングでスピーチする磯村氏。流麗なフランス語でユーモアたっぷり。

歓迎会はパリクラブ宮原会長の司会の下で進行し、まずはTMF日仏メディア交流協会会長・パリクラブ名誉会長の磯村尚徳氏が大使のご着任を歓迎してユーモアを交えながらのフランス語でスピーチ。マクロン新大統領の下でのフランスのイニシャティブへの復活への期待、EUの底力やさらなる前進への期待、グローバルな外交関係の中でのフランスと日本の連携の大切さについて語りました。7月に日=EU間で大筋合意した経済連携協定の意義にも触れ、EU関係のご経験が豊富な新大使のご着任を特に時宜を得たものとして歓迎。

ローラン・ピック閣下はフランスと日本の関係が深まることを期待されていました。

ローラン・ピック閣下はフランスと日本の関係が深まることを期待されていました。

そして、ローラン・ピック閣下のスピーチへと移ります。EUからのイギリスの離脱、トランプ大統領就任など世界的に保護主義の動きが強まる中でフランスはマクロン大統領を選び、内向き志向を排して世界に対して門戸を開くことを選びました。これを閣下は、「フランス人はサプライズが好きなのです」という表現でフランスの国民性も交えて表現。開かれたフランス、そしてEUと日本が手を取り合って世界に対して影響力を持ち、北朝鮮問題なども含めてさまざまな課題に取り組んでいくべきとスピーチしました。

乾杯の音頭を取ったのは、TMF日仏メディア交流協会副会長大野博人氏。

乾杯の音頭を取ったのは、TMF日仏メディア交流協会副会長大野博人氏。

そして、乾杯へ。音頭を取ったのはTMF日仏メディア交流協会副会長で朝日新聞編集委員の大野博人氏。乾杯に当たっての一言の中では、日本では米国や英国発の情報に頼りがちな中で、国際情勢を正しく理解する上で、フランスに注目することの重要性を改めて指摘。お祝いのシャンパーニュはローラン・ペリエ、ブランドアンバサダーのフィリップ・ソーゼッド氏がこの日のためにラ・キュヴェを選びました。

乾杯の後は、沢山の方がローラン・ピック閣下にご挨拶をしたり、参加者同士の交流を深めたりしながら、時間は過ぎて行きました。


ピック新大使のご活躍により、これからのフランスと日本の関係がますます深まっていくことを願ってやみません。