リエゾン委員会の最初のイベントとして、「輝く会」のこれまでの歩みに一区切りをつけ、開催するのはフランスとの花の交流イベントでした。
イベントレポート
『イザベル・ブルトメの花世界』
フランスMOFフローリストが魅せる、二日間の芸術体験
デモンストレーション&スペシャルレッスン
開催日程
2025 年10月5日(日)デモンストレーションショー
会場:フレンチレストラン「ロワゾー・ドゥ・フランス」
2025 年10月6日(月)スペシャルレッスン
会場:PIVERDIERE JAPON アトリエ
フランス国家が認定する最高職人「Meilleur Ouvrier de France(MOF)」の称号を持つフローリスト界の至宝、イザベル・ブルトメ氏。
大阪・関西万博フランス館での招聘イベントに合わせて来日したこの秋、東京では彼女自身による花のデモンストレーションと特別レッスンが開催されました。
花の素材が語る物語を紡ぎ出す、まさに“花芸術の真髄”を体感する贅沢な二日間。共催として、日仏経済交流会パリクラブも運営に携わりました。
主催は、今年春に東京で開校したフランスの名門フラワーアートスクール、CNPH-PIVERDIEREの日本校「PIVERDIERE JAPON(ピヴェルディエール・ジャポン)」。イザベル氏は同校の教授としても活躍しています。
フランス文化の頂点 ― MOFという称号
MOFは、200を超える技術分野の中から、4年に一度の厳しい審査を経て選ばれる、フランス国家がその卓越した技術と美意識を認めた職人のみに授与される最高の栄誉です。
花の分野でこの称号を得た者は、現在でもわずか20名ほど。
イザベル・ブルトメ氏は、その中でも特に世界的に高い評価を受けるフローリストのひとりです。
10月5日:花が奏でる、美と技の饗宴
フレンチレストラン「ロワゾー・ドゥ・フランス」で行われたデモンストレーションでは、エレガントでありながら、伝統とモダンが響き合う4つの作品が披露されました。
- ラウンドブーケ
- 食卓を彩るテーブルセンター
- 「ンンンンガガーデン」— ヴェルサイユ宮殿の庭園を想起させるアレンジメント
- 花をアクセサリーのように纏う、オートクチュール・スタイルのフラワーアート
いずれの作品にも「アール・ド・ヴィーヴル(暮らしの美学)」の精神が息づき、卓越した職人技と繊細な感性が融合した瞬間に、観客からはため息が漏れました。
またトークショーでは、イザベル氏自身がMOFとしての哲学や創作への姿勢を語り、フランス文化の奥深さに触れるひとときとなりました。
ディナータイムには、「水の料理人」と称された三ツ星シェフ、ベルナール・ロワゾーの精神を受け継ぐ市川シェフによる美食の饗宴が展開。
その中には、PIVERDIERE校が位置するアンジェ地方の名産リキュール「コアントロー」を用いた特製ソースの一皿も。花と美食、そして文化が一体となる優雅な時間が流れました。
締めくくりには、PIVERDIERE JAPON校長・細野里香氏によるデモンストレーションが行われ、生け花とフランスフラワーアレンジメントを融合させた作品が披露されました。
日本とフランスの美の架け橋となるその表現は、深い感動を呼びました。
最後にパリクラブの森由美子会長からの挨拶と、ご参加の皆様と関係スタッフにリエゾン委員会の岩間初音委員長からお礼を申し上げました。
写真は、右からPIVERDIERE JAPON代表平野有氏、パリクラブ岩間副会長、森会長、MOFフローリストのイザベル・ブリトメ氏、フラワーデモンストレーション ピベルディエールジャポン校長細野里香氏です。

