【レポート】「日本のファインワインビジネスの今」講演会&懇親会

5月19日(月)18時30分から、四ツ谷の主婦会館プラザエフで、講演会&懇親会「日本のファインワインビジネスの今」を開催しました。講師は、サントリー・グループのファインワイン輸入販売会社「ファインズ」社の会長をこの春退任されたばかりの吉川由紀子さんにお願いしました。

始めに、先日のパリクラブ総会で会長を退任された足立純子様より開会のご挨拶をいただきました。足立前会長には、筆者(中村)がこのイベントの企画段階から何かと相談に乗っていただきました。筆者から講師紹介を済ませた後、吉川講師にご登壇いただきました。

冒頭、自己紹介がありましたが、1985年のサントリーご入社以来、ワイン事業部でのマーケティング、業務用ワインセールス、上海のファインワインビジネスの会社への出向、ファインズ社の社長・会長歴任、そして現在は本社に戻られて日本ワインの海外普及のお仕事に新たに取り組まれるなど、キャリアの大半をワイン業界で過ごされています。

講演のトピックは、そもそもファインワインとは何かから始まって、ファインワインの特性とビジネス構造、流通と買い付けの仕組み、ボルドー、ブルゴーニュやシャンパンの価格高騰の背景事情や、高級ワインのインポーターが常に意識していることなど多岐にわたりました。また、最近海外で注目される日本ワインの動向など、たくさんの興味深いお話が聞けました。特に、ワインの評価に世界的に大きな影響力をもつ評論家のジャンシス・ロビンソン氏がこの春来日し、日本ワインの赤の成熟度に驚いたというホットな話題もありました。変わったところでは、シャンパンの栓を止めているワイヤーを世界的に供給している生産国はウクライナで、ロシアとの戦争のためにワイヤー生産が滞り、その影響でシャンパンメーカーの製造スケジュールが立てられなくなっているという事情も披露されました。

約1時間の講演会の後は懇親会に移りました。ワインは、吉川さんの古巣であるファインズ社より、アルザスはドップ・オ・ムーラン社の「リースリング・グランクリュ・シェーネンブルグ2017年」と、シャトー・ラグランジュ社のオー・メドックのシャトー元詰めワイン「パグス・ド・ラグランジュ2018年」を提供していただきました。この場を借りて御礼申し上げます。ドップ・オ・ムーラン社は、現在開催中の万博フランス館のゴールドパートナーになっているとのことで、このリースリングは非常に好評でした。

乾杯の音頭は、足立前会長の後任として先日新会長に就任された森由美子様にお願いしました。また、お料理は、イタリアンのフィンガーフードの軽食をご用意しましたが、一つ一つの料理が個装で取りやすくおいしいと好評で、懇親会の終わりにはちょうど完食となりました。最後に、4つのテーブルのグループごとに記念の集合写真を撮りましたが、皆様のお顔から、楽しんでいただけた様子がよくわかり、企画担当としてもほっとしております。

最後になりましたが、吉川講師には、見やすくわかりやすいスライドのご準備をしていただき、さらに懇親会では積極的に各テーブルを回って参加会員・非会員との交流を深めていただき、まことにありがとうございました。
(文化委員会担当:中村日出男 記)

講演中の会場の様子

講演中の会場の様子

吉川講師(右から2人目)と森会長(左から2人目)のテーブル

吉川講師(右から2人目)と森会長(左から2人目)のテーブル

足立前会長(前列左)と宮原元会長(前列右)のテーブル

足立前会長(前列左)と宮原元会長(前列右)のテーブル

担当の中村(右端)と「フランス語友の会」の仲間のテーブル

担当の中村(右端)と「フランス語友の会」の仲間のテーブル

お着物で参加された方々も・・・

お着物で参加された方々も・・・

ファインズ社提供の試飲ワイン

ファインズ社提供の試飲ワイン

フィンガーフードのイメージ画像

フィンガーフードのイメージ画像