フィリップ・セトン氏 駐日フランス大使(2021年11月8日)

2021年11月8日 駐日フランス大使歓迎会
フィリップ・セトン大使 ご挨拶 訳文

パリクラブ会長、皆様

私が日本にまいりましてまもなく、磯村様と宮原様がお揃いで大使館にお越しくださいましたことをはっきりと覚えておりますす。12月22日のことでした。あれから11か月が過ぎましたが、そのうち10か月は緊急事態に見舞われておりました。パンデミックもおさまりつつあり、本日このように皆様にお目にかかることができました。本日の企画をしてくださり、ご招待いただきましたことに 磯村名誉会長そしてパリクラブ足立新会長に心より御礼申し上げます。

今宵こうして皆様とお会いできる機会に、私としてはまず何よりも、皆様が我が国に対して示してくださる愛着に対して、そして日仏両国の間に存在するこれほどにも特別な関係、ポール・クローデルが言うところの「本能的共感」への皆様の貢献に対して、感謝を申し上げたいと思います。

両国は今日、「特別なパートナーシップ」で結びついています。その枠組みを定義したのがフランス大統領と日本国首相の間で2019年6月に合意されたロードマップです。政治的対話に始まり、安全保障・防衛分野の協力や経済、貿易、相互投資、宇宙政策、学術面・大学面での協力、そして科学技術面での協力に至るまでの幅広い分野を網羅しています。さらにインド太平洋地域における協力を挙げることもできるでしょう。

フランスは その文化、ガストロノミー、ライフスタイルで知られており、評価されていると思います。これは間違いなく、守るだけでなく発展させていくべき切り札ですが、フランスは、日本の戦略的・政治的・経済的パートナーでもあります。

とりわけ、経済交流の分野では大きな発展の余地があります。我が国は、労働分野や税制面で進められている構造改革や、将来のテクノロジーを重視した産業組織の近代化、技術革新のエコシステムの開発を、とりわけその数を増すスタートアップ企業やユニコーン企業と一緒に推進することができます。

カーボンニュートラルとグリーン成長の新モデルを目指す両国の約束は、数多くの協力、相互出資、交易のチャンスに向けて扉を開くものです。例えば、再生可能エネルギーや脱炭素、デジタル技術、グリーンファイナンスなどが挙げられます。

以上、簡単にではありますが、皆様の会則に記された目的に従って、両国の経済交流に対して皆様が果たすことのできる貢献がどれほど大きいかをお話させていただきました。
この点で協力できることがあれば、フランス大使館はいつでもお力になります。

ご清聴、ありがとうございました。