【10月20日開催】地唄舞 第十回花崎杜季女の会

第10回花崎杜季女の会PDFファイルはこちら

パリクラブの飯尾紗代理事が師事する、地唄舞 花崎流家元花崎杜季女師のリサイタルが、10月20日(土)14時半セルリアンタワー能楽堂で開催されます。
花崎流は東京の粋な舞を特徴としており、凛とした潔さ、柔らかさの中にある鋭さ、削がれた中にある美がフランスをはじめ、ヨーロッパでも高い評価を受けています。
日本の舞の美しさがいかにフランス人を魅了しているか、是非、パリクラブの皆さまにもご鑑賞いただきたくご案内いたします。

花崎杜季女プロフィール

昭和の名人神崎ひで師、閑崎ひで女師(フランス芸術文化シュバリエ賞を受賞)に師事。2003年花崎流を創流。2010年一般社団法人地唄舞普及協会を設立。毎年花崎流地唄舞の会、花崎杜季女リサイタルなどを、国立劇場、紀尾井ホールなどで主催する一方、地唄舞普及活動として、慶応大学学外授業「かど部屋案内人」、小学校講師、地唄舞普及協会公演としてジャズ、朗読とのコラボ、美術館とのコラボ、被災地いわき市民俗芸能との鎮魂公演など多ジャンルとの活動を広く行う。広島厳島神社、山形出羽三山神社、京都貴船神社、下鴨神社、阿佐ヶ谷神明宮へ舞を奉納。普及事業には、港区、東京都、国際交流基金、Eu・Japan Festなどより助成金を受けている。東京、広島、ポーランドで教室を開講。

海外公演
   San Jose 太鼓の振り付けと講師
   パリ国際大学公演
   2012年リトアニア公演
   2014年リトアニア、ポーランド公演
   2015年、16年、17年、18年ポーランド公演
   2019年は日・ポーランド国交樹立100周年を記念した公演に多数出演予定。

演目

一、地唄舞「菊の露」
   亡き人を菊にしのぶ、地唄舞の代表曲。
二、新作 義太夫「巴」
   木曽義仲と巴の物語を、巴の目から描いた作品です。
   義太夫と地唄舞で丁寧に描きます。
   作詞 千野喜資
   作曲 鶴澤三寿々
   作舞 花崎杜季女

日時 2018年10月20日(土)
14時半開場15時開演(16時10分終了予定)
会場 セルリアンタワー地下2階能楽堂
料金 一般5,000円 前売4,000円 学生2,000円
金田中特別席をご用意しております。ご希望の方はお問合せください。
チケット申込み、問合せ (社)地唄舞普及協会 港区高輪4-4-2
Tel 080-3933-8731 Fax 03-3444-0058
E-mail jiutamai.fukyu@gmail.com
花崎杜季女HP http://tokijyo.com
地唄舞普及協会HP http://www.jiutamaifukyu.jp

地唄舞と浄瑠璃のコラボレーション
 地唄舞の花崎杜季女さんが、木曽義仲の愛妾であった巴を、竹本の浄瑠璃とコラボレーションしてみたいという、思い切った企画を考えられたのが三年前であった。私の遅筆が原因で発表の会が遅れたこと、申し訳なく思っている。
 巴と言う女性の生没は不詳で、資料も極めて少ない。平家物語で巴の名が出てくるのは巻九「義仲 最期の事」のみである。その記述は「髪長く色白の美人で、荒馬も御す一騎当千のつわもの」となっている。義仲最期の時、義仲に諭されて落ち延びる巴。豪遊武者の首を念じ切る巴。平家琵琶の世界である。広辞苑では、巴は後に尼となって越後友松に住んだ、と記している。巴という女性が実在したのは確かであろう。木曽谷の宮ノ越に義仲と巴が過ごした足跡があり、義仲と巴の墓所がある。義仲が最期を遂げた滋賀県粟津の義仲寺にも、巴の小さな供養墓が義仲に添っている。この寺は 芭蕉翁の墓があるので知られている。
 これらを踏まえて、「巴別離」と「巴懺悔」の二篇を書いてみた。日本舞踊で巴を扱ったものは少ない。能では「巴」と「現在巴」がある。「巴」が披 露されるのが能舞台であることが興味深い。花崎さんが舞う巴を楽しみにしている。(作詞演出 千野喜資)