【10月26,27日開催】シンポジムのご案内『マクロン時代の第5共和政~フランス政治社会の60年』

image_180921

2017 年のフランス大統領選は独立系候補エマニュエル・マクロンが当選し、世界的なポピュリスト・ドミノに歯止めがかかったかにみえる。もっともマクロン大統領およびフィリップ内閣によって進められる政界再編と規制改革に加えて、保革二大政党の劣勢とルペンの過去最高の得票数など、マクロン新時代のフランス政治社会は大きな変容を被っているかにみえる。近年では同性婚の認可など文化的なリベラリズムが定着する一方、イスラム過激主義の浸透など、社会の極化が進み、グローバル化や個人化をめぐっての社会の分断と対立は、様々な様相と形式でもってフランスの政治社会に変化を迫っている。
本シンポジウムはこうしたフランス政治社会の環境変化を生んでいる構造を第五共和制の歴史のなかに跡付け、今後のフランスおよびヨーロッパがいかなる方向に向うのかを日仏の専門家による共同討議を通じて占う。

  • 第1セッションでは、大統領制と政党制にどのような変化が生じているのか、それが外交関係にどう影響しているのかを確認する。
  • 第2セッションでは、単一市場や単一通貨や世界市場がフランス経済にどのような効果をもたらしてきたのか、またこれに新政権がどのような政策で対応するのかが分析される。
  • 第3セッションでは、メディア政治やポスト・トゥルース時代を視野に入れて、フランスの世論や報道のあり方がどのように変化しているのか、政治とマスメディアの関係はどのように変化してきたのかについて議論する。
  • 第4セッションでは、社会での政治意識や家族観など、政治と社会のインターフェイスがどのように変化してきたのかを検討する。
  • 最後には、それまでの参加者全員による全体討議が行われる。
日時 2018年10月26日(金)11:15~18:00
       27日(土)10:00~13:15
場所 日仏会館ホール
主催 「マクロン時代の第5共和政」シンポジウム企画委員会
共催 日仏会館・朝日新聞GLOBE・札幌日仏協会・日仏政治学会・北海道大学高等法政研究教育センター
助成 笹川日仏交流財団
入場 無料 事前登録不要
言語 日仏同時通訳

日仏会館HP https://www.mfjtokyo.or.jp/events/co-sponsored/20181026.html

プログラム

10月26日

第1セッション「マクロン時代の<政治>――何が新しく、何が古いのか」(11:30~13:00)
 フランス側パネリスト:Georges Saunier(ミッテラン研究所)
 日本側パネリスト:吉田徹(北海道大学)
第2セッション「マクロン時代の<メディア>――変転する世論」(14:00~15:30)
 フランス側パネリスト:Agnès Tachin(セルジー・ポワントワーズ大学)
 日本側パネリスト:国末憲人(朝日新聞社)
第3セッション「マクロン時代の<経済>――グローバル資本主義への適応」(15 :30~17 :00)
 フランス側パネリスト:Olivier Feiertag (ルーアン大学)
 日本側パネリスト:瀬藤澄彦(帝京大学)
全体討議Ⅰ 17:00~18:00

10月27日

第4セッション「マクロン時代の<社会>――変化する分断線」(10:00~11:30)
 フランス側パネリスト:Christine Pina(ニース大学)
 日本側パネリスト:上原良子(フェリス女子大学)
全体討議Ⅱ 11:30~13:00