【レポート】第18回パリクラブ輝く会「和会席料理をいただきながら学ぶ和食の戴き方と美しい所作の実践」と「英国の上流階級のマナー講座」

参加者の声

田鹿さん

田鹿さん

楽しい食事が終わったあと、2組の方にお話をうかがいました。
着物姿が板についている田鹿さん。落語家の林家たい平師匠の奥様(所属事務所の代表取締役)であり、茶道や生け花の心得があるとのことで、見事な着こなしも納得です。マナーについてかなり勉強され、教授資格も有している田鹿さんは、「マナーであれ、おもてなしであれ、時代とともに変わるという部分に共感しました。松平先生が(車内でのメイクを例えに)『常識』と『良識』についてお話しされていましたが、最近は晩餐会などの席で、エリザベス女王が人前で口紅をつけているそうです。庶民に歩み寄る姿勢なのでしょうが、口紅をつけないほうが失礼といった風潮になっているようですね。このように『常識』は変わっても、『良識』を知っていることが大事なのだと改めて思いました」と感想を話されました。
この日は松平先生が点てたお茶をいただくという「大役」も。「事前に聞かされていなかったのでドキドキしました。口紅をつけていましたし、高価なお茶碗かと思い、慌てて指輪を外したのですよ」と苦笑いされていました。

親子で参加されたのが、小池貴子さんと高校生の里咲(りさ)さん。里咲さんは、コーシア先生のボーディングスクールの生徒さんで、現在、英国に留学中とのこと。「日本とイギリスの文化は、一見、違うようにみえますが、先生のお話を聞いて、感謝の気持ちを示すことなど根本は同じなのだと感じました」
夏休みが終わるとまたイギリスに戻るそうですが、大人に混じって貴重なレクチャーを受けたことで、このあとの留学生活がより実りあるものとなりそうですね。一方、お母様は「コーシア先生がお話しされた英仏のマナーの違いなどは、大変に興味深く、勉強になりました。私たち日本人が茶道の世界観を持っていることは、日本人としての自信につながるので素晴らしいと感じました。海外へ出ると、おとなしくなってしまったり、不安になったりしてしまうのですが、こうした価値観を持ったうえでマナーを身につけていれば、どこへ行っても不安はなくなるのかなと。ですから、今日のことをおさらいし、しっかり身につけたいと思います」と話されていました。

小池さん親子

小池さん親子

この日のテーマは「和」と「洋」と対照的でしたが、マナーに関していえば、どちらも周囲に対する配慮や感謝の気持ちなど、基本は同じであるとの印象を受けました。今回、基本的な知識を学んだことで、もしフォーマルな会食の機会があったとしても、少し心に余裕が生まれるような気がします。両先生がおっしゃっていた「知っていることが大事」との言葉は、本当にその通りだと思います。

パリクラブ理事のみなさんと先生との記念撮影(左から伊藤理事、松平先生、コーシア先生、児玉理事、岩間理事、森副会長)

パリクラブ理事のみなさんと先生との記念撮影(左から伊藤理事、松平先生、コーシア先生、児玉理事、岩間理事、森副会長)