【レポート】パリクラブ見学会「東京多摩の老舗酒蔵を訪ねて」

伝統薫る日本酒の聖地に、フランスからの参加者も陶然!

秋も深まる11月4日(土)、東京都福生市にある石川酒造(1863年創業)で、パリクラブ主催による酒造見学が行われました。

日本への興味が昂じて留学もしたベランジェさん。「普段よく飲んでいる日本酒がどう造られているかがよく判り、満足しました」とのこと。

日本への興味が昂じて留学もしたベランジェさん。「普段よく飲んでいる日本酒がどう造られているかがよく判り、満足しました」とのこと。

当日は生憎小雨交じりの天候でしたが、最寄り駅のJR拝島駅に集合した参加者たちは、足取りも軽く現地へ向かいます。参加者の7割はフランスの方。パリ出身のベランジェさんは、子供の頃から仏教や武士道など日本文化全般に興味があり、日本に留学、社会人となった現在も住み続けています。「日本酒が大好きなんです。どうやって作っているのか興味があり、参加しました」と流暢な日本語で答えてくれました。最近は焼酎にも目がないというから、大の日本の酒のファンといえます。

清酒製造工程のプロセス

さて、おしゃべりしながら住宅街を歩いているうち、目の前に突如、白壁の門が出現。いきなりタイムスリップしたような気分に。門をくぐると、白と黒のカラーリングの瀟洒な蔵が目に飛び込んできました。この本蔵(明治21年築造)は国登録有形文化財に指定されており、石川酒造の代名詞ともいえる銘酒・多満自慢(ルビ・たまじまん)は、現在ここで醸造されています。醸造タンクの並ぶ森閑とした蔵の中で、石川酒造 社長秘書業務の畠山さんが、フランス語で解説を加えます。

畠山さんが話してくれた日本酒独特の醸造プロセスには、皆興味津々。日本から参加した二人の女性もフランス語が堪能らしく、耳を傾けていました。