【レポート】第3回日仏経済フォーラム 講演討論会「日本・EU(欧州連合)経済連携協定の内容と展望~新たな世界通商体制に向けて」

ご来場者のご感想もうかがいました

ご来場いただいた高田さん
「初めてパリクラブのイベントに参加しました。この会合はジェトロを通じて知ったのですが、大変役に立ちました。と申しますのも、私の勤務する会社は欧州が本社で、アジアでは東京が初進出先となっており、EUと日本とのEPAに関することには前から関心を持っていました。
 今日の会合で気になったのは、駐日EU副代表のフィニさんがおっしゃっておられた、SPAについてです。日本とEUにとって非常に重要な点であったのにも関わらず、ぜんぜん知らなかった。報道でも見聞きしていませんので、大変勉強になりました」

ご来場いただいた松田さん
「この講演会は日仏経済学会の会合で知りました。いま学生です。今回の講演のように、具体的な実務のほうは知識がなかったので、交渉の経緯を知ることができたのは大変有意義でした。印象に残ったのは、反対する人たちに対しても交渉の過程を透明にしていくということです。どんなふうに透明性を確保しているのか、その具体的な手法が聞ければもっとよかったですね。僕は、フランスの文化にも興味があるので、ぜひ違うイベントにも参加していきたいと思いました」

ご来場いただいた浜田さん
「勤務する会社がフランス商工会議所のメンバーで、その告知で今日のことを知って来ました。今日の講演で面白かったのは、大筋合意したEPAに関して日本側からの意見とEU側からの意見が違い、面白かったです。印象に残ったのは、サフラン日本の社長さんが、日本の航空業界は米国が握っており、今回のEPAでも除外されているといっていたこと。航空業界に限らず、欧州がなかなか参入できない業界がたくさんあると思いますので、そうしたことについて考えさせられました」

5人の専門家によるEPA交渉の意見が述べられましたが、交渉にあたる当事者ならではの本音が見え隠れしており、報道されることのない微妙なニュアンスの違いが改めて浮き彫りになりました。こうしたEU側と、日本側双方の視点の微妙な違いが見受けられた点が大変興味深く、迫力ある講演会となりました。