【レポート】第9回輝く会「ダンスを通して知るヴェルサイユ宮殿事情」

フレンチバロック・オペラの神髄

ダンスを通して知るヴェルサイユ宮殿事情

8月21日に日本財団ビル1階ロビー(港区赤坂)において、第9回輝く会「ダンスを通して知るヴェルサイユ宮殿事情」が開催されました。
今回のテーマは「フレンチバロック・オペラ」。まだ日本での知名度は高くありませんが、ルイ14世の時代に誕生した歌と踊りが一体となった芸術です。ヴェルサイユ宮殿を舞台に、ダンスを好んだルイ14世が自らも踊り、ギリシャ神話に擬して「太陽王」としての権力を誇示するなど、政策的な側面も持ち合わせていました。
そんな歴史あるフレンチバロック・オペラの普及に尽力されているのが、パリクラブ会員でもあるバレエミストレスの錦織舞さんです。舞さんが主宰するジョイ・バレエストゥーディオは、日本で唯一のフレンチバロック・オペラ団体。2012年の初演以来、年1回の上演を続けており、今年は9月1日に練馬文化センターで『Les Paladins(遍歴騎士)』を披露し、ファンの喝采を浴びました。
今宵の演目は、練馬公演のハイライト、囚われのイタリア美女と遍歴の騎士の恋物語で、アティス役の糸賀修平さんを除く本番と同じキャストが勢揃い。さらには、往時の「宮廷オペラ」の雰囲気を演出するため、チェンバロ演奏も加わるという豪華版でした。音声や画像がないレポートでは、作品の素晴らしさを伝えられないのが残念ですが、美しいチェンバロの調べと迫力ある歌と踊りに、参加者のみなさんはヴェルサイユ宮殿の情景を思い描きながら、至福のひとときを過ごしました。