【開催済】講演会『フランスはなぜショックに強いのか?』~持続可能なハイブリッド国家

La France, pourquoi est-elle resiliente aux chocs ? -Modele d’un Etat-nation hybride soutenable

講演者:瀬藤澄彦 氏

瀬藤澄彦

東京理科大諏訪・非常勤講師 パリクラブ・フランス経済フォーラム議長

元帝京大学経済学部教授 パリクラブ(日仏経済交流会)フランス経済フォーラム議長 早稲田大学法学部卒業 ジェトロ(日本貿易振興機構)アルジェ・パリ・リヨン・モントリオール所長次長 フランス経済財政産業省・対外経済関係局(DREE)パリベルシー出向 など歴任 フランス国家功績勲章・オルドル・ナシオナル・ド・メリット・シュバリエ賞大統領叙勲 主要著書 『多国籍企業のグローバル価値連鎖~国際経営戦略論の系譜』

対談者:伊藤さゆり 氏

伊藤さゆり

ニッセイ基礎研究所上席研究員

日本興業銀行入行  ニッセイ基礎研究所入社 専門 欧州経済 論文講演多数
講演TV出演多数 NHKクローズアップ現代など 著書「EU分裂と世界経済危機―イギリス離脱は何をもたらすか」(NHK出版)

日時:2017年5月18日(木)

18時00分 受付
18時30分 講演
19時45分 質疑応答
20時00分 ネットワーキング

講演の内容:

序章 フランス経済を日本とドイツの文脈のなかで考える
第1章 国民所得変動の少ない経済モデル―経済政策3大機能のひとつ「安定」を重視
第2章 フランス型ショック吸収の装置 社会保障制度が内需の変動を吸収
第3章 労働者の社会的保護と労働市場の柔軟性はフランス的福祉国家モデルの中で両立させることは可能か
第4章 高い出生率と複合家族の挑戦―フランスの出生率はどうして高いのか
第5章 ライフスタイルを反映する個人消費と金融資産 高齢化社会のショックに耐えようとするフランス人の資産選択行動
第6章 内需主導型経済を反映する国際収支 外需が経済に与える影響を「吸収」する仕組みを内蔵
第7章 ユニバーサルバンキングと対外純資産
第8章 活況を呈する地域経済 ジャコバン型からジロンド型の連邦型国家へ
第9章 フランス型産業国家を推進する新たなエリート群像
    ビジネス・リーダーの実像
第10章 どうしてフランスがドイツを超えるか 博愛と自立の持続可能な経済

場所:恵比寿・日仏会館1階ホール

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エッフェル塔と世界都市パリ

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南仏カンヌ旧市街の夜景

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パリ・ベルシーの財政経済産業省

パリ ベルシーの財政経済産業省

パリリヨン駅のStarbucks

パリ リヨン駅のStarbucks

フランス経済の耐久力、ばねのある内需主導型モデルこそ私たちはもっと知る必要がある。成長神話から一歩、身を引き、博愛と自立に支えられた持続可能な社会構築をめざすフランスモデルを提示します。フランス経済はマクロの総需要管理システムとミクロの供給面の両サイドから長期トレンドで見ていくと全く別の姿が見えてくる。その衰退論が間違いであることが分かります。

経済成長の山と谷の変動が少なく、コーポラティズムも社会の連帯結束力 自動調整機能を持つ財政システム、失業手当給付の所得安定機能 独立した社会保障会計など。内需主導型の主役の個人消費と政府消費 これがユーロ危機を救済した。対新興国輸出に依存するドイツ経済とは対照的に高い出生率にある人口増は2040年代にドイツを凌駕する。

フランス型経済は世界一の国民負担率を背景に子供・女性・高齢者の生きがい追求、グルネル協定とCOP21を通じて環境大国を目指すモデルである。このような持続可能な経済社会を支えているのは博愛と自立の精神である。
ショックに強いフランスが英国のEU離脱、トランプ政権登場、混迷の大統領選挙、などにどのような対応をみせているのかについても長期的視点から解説します。

場所 恵比寿・日仏会館1階ホール
主催 日仏経済交流会(パリクラブ)
共催 日仏会館、在日フランス商工会議所
協力 TMF日仏メディア交流協会
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問合せ bon-jour@parisclub.gr.jp
参加費 主催共催会員・無料
非会員1000円
定員 先着100名