【レポート】新春講演会「ナポレオンの故郷 コルシカ: 地中海に浮かぶフランス至宝の島、その歴史、地理、文化、経済の魅力」

コルシカ島

ナポレオンの生誕地として有名な地中海の島、コルシカ島。海にそそり立つ断崖の上の街並み、世界遺産に指定された奇岩群、またフランス、イタリアをはじめとする周辺国からの影響を受け発展してきた独自の文化があり、観光地としての注目が高まっています。雑誌「ナショナルジオグラフィック」が選ぶ旅行すべき場所ランキングにおいて2015年は一位を獲得しました。

今回の講演会では、コルシカの名門貴族出身で、日本とコルシカ島の架け橋となるべく活動をされているアンリ・ド・ロッカ=セラ氏をお招きし、コルシカ島の地理や歴史、文化などその魅力をたっぷり語っていただきました。

アンリ氏の講演に先立ち、フランス観光開発機構 日本代表 フレデリック・マゼンク氏とフランソワーズ・モレシャン氏からそれぞれご挨拶を頂戴しました。

フレデリック・マゼンク氏フランス観光開発機構 日本代表 フレデリック・マゼンク氏
「ナポレオンはフランス人にとって好き嫌いを超えた文化的に非常に重要な存在で、現代フランスの基礎を作ったともいえます。コルシカにはナポレオンのルーツをたどる史跡がたくさんあり、フランスのことをもっと知りたいと思う方はぜひ一度訪れてください。
フランスは地方それぞれにアイデンティティがありダイバーシティの魅力があります。コルシカは島という地形のためか特に強い独自の文化があり、コルシカ人もそのことに誇りをもっています。私はコルシカ人ではないですが、仕事相手や友達にコルシカ人が多くいて、彼らの特徴はただひとつ。コルシカのことを変に言うとすごく怒るということです。今日こちらに何人かコルシカの方もいらっしゃるようなので、私から余計な説明はせず、あとはプロのアンリに任せたいと思います。」

ユーモアたっぷりに日本語で挨拶するマゼンク氏に、会場の雰囲気もぐっと和やかに。続いてエッセイスト、タレントとして活躍されるフランソワーズ・モレシャンさんが、昨年アンリさんと一緒に訪れたコルシカの様子を話されました。

フランソワーズ・モレシャン氏フランソワーズ・モレシャン氏
「去年の10月にアンリと一緒にコルシカを旅してきました。海からコルシカを見ると、断崖が海から立ち上がっている姿がとても美しい。料理も素晴らしく、地元の粉で作られたパンや山で取れる果物のジャム、地中海の海の幸を楽しみました。
コルシカ人は自分の国についての誇りが高く、家族や村など出身についての名誉も大切にしています。そんなコルシカの人たちが、アンリの家の名前を聞いて恐れ入っていました。アンリは知識もたくさんありますが、そうしたファミリーの歴史もあるので、コルシカについて深い理解をしているのだと思います。」

いよいよアンリ氏の講演が始まります。

アンリ・ド・ロッカ=セラ氏
ナポレオン家とも深い関係を持っていたコルシカの名門貴族出身。
エセック経済商科大学院大学在学中に初めて訪れて以来日本に魅せられ、フランスにおいて日仏間の相互理解と協力を強化するための行事を定期的に主催。特に出身校のエセック経済商科大学院大学とパリ日本文化会館との共催による様々な講演会の舞台で活躍している。

また同氏は、出身地コルシカ島の文化・遺産・郷土料理・歴史を日本人の方に知っていただくために設立されたコルシカ・ナポレオニカ社の創立者である。
(www.corsica-napoleonica.com)

アンリ・ド・ロッカ=セラ氏