日本のワインの明日を読み解く新しいワインラベルのルール
2016年8月10日に、セミナー「ラベルから見るフランスと日本のワイン」が開催されました。今回のワインセミナーも神宮前にあるルアール東郷という素敵な会場での開催。ワインラベルの勉強という座学もありながら、ワインのブラインドテイスティングもあるという盛りだくさんな内容のセミナー。今回の講師を務めるのは、明治学院大学法学部教授でワイン法を研究している蛯原健介氏。ブルゴーニュワイン騎士団シュバリエでもある蛯原先生が、ラベルから読み取れる日本とフランスのワイン事情の違いについて解説しました。

蛯原先生の「はじめてのワイン法」は法学部門では日本初の「OIV賞」が授与されました。
まず、蛯原先生が書いた「はじめてのワイン法」が、2016年度「OIV賞」を国際ぶどう・ワイン機構(OIV/The International Organisation of Vine and Wine/L’Organisation Internationale de la Vigne et du Vin )より受賞したことを発表しました。OIVは、ぶどうとワインに関する国際機関で、現在45か国が加盟している国際的な団体です。日本はまだ加盟していません。OIVでは、1930年以降、ワイン産業への貢献と国際的意義を認められた出版物に「OIV賞」を授与していたのですが、法学部門では日本初となる受賞を獲得したのです。
講義の内容は、そんなOIVの重要性から。
消費者とワイン産業のために、真正なワインのためのルールづくりを進めているOIVは、ワイン関する様々なテーマを扱っています。
- ワイン市場、ワイン産業の持続的な発展
- 消費者保護
- 国際的な協力体制の強化
- ワインの品質
- 健康と安全
- 環境保全
- 適切なワインの表示
などです。OIVの加盟国で全世界のワインの85%の量を生産しているそうです。このOIVの団体があるからこそ、世界のワインが統一した規格で作ることができているそうです。

会場となったルアール東郷