イベントレポート 安倍首相アフリカ訪問に関する報告会・討論会開催

「安倍首相のアフリカ訪問と今後の官民協力」をテーマに討論会

続いて、討論会では、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の岡田正大教授をモデレーターとして、岡村部長、JICAアフリカ部長の乾英二さん、三菱商事経済協力部長の堂道雅治さんらが「安倍首相のアフリカ訪問と今後の官民協力」をテーマに活発な討論を繰り広げました。

人材育成で大切なこと

「どんな人材が必要とされているのか、細かい分析をしながらアプローチすることが大切」とJICAアフリカ部長の乾英二さん。

「どんな人材が必要とされているのか、細かい分析をしながらアプローチすることが大切」とJICAアフリカ部長の乾英二さん。

乾さんは、JICAの立場から3カ国における日本らしい支援・協力について説明。ブルキナファソのアビジャンでは、フランスと共同でインフラ整備と地域の活性化、モザンビークでは、今後5年間で300人の人材育成やODA約700億円の援助拠出、エチオピアでは、TICAD産業人材育成センター第一号の始動などについて先般のアフリカ訪問時に表明したとのこと。乾さんは、アフリカの経済開発を支援協力するうえでは、政策の支援、適材適所の人材教育、インフラ整備などをバランスよく行うことが重要で、とくに人材教育については本当に必要な人材を育てることが大切と話されました。

ともにウィン・ウィンの関係の構築を

「アフリカでの事業展開は、地域とのパートナーシップを高めることが大切」と三菱商事経済協力部長の堂道雅治さん。

「アフリカでの事業展開は、地域とのパートナーシップを高めることが大切」と三菱商事経済協力部長の堂道雅治さん。

三菱商事の堂道さんは、90カ国200以上の拠点で展開する三菱商事の海外事業の内容や、アフリカ12拠点での展開について簡単に説明。モザンビークではモザンビーク政府とともにアルミ精錬工場プロジェクトに出資しており1000人以上の雇用創出を生み出したそうです。ほかに、アフリカでは、資源開発、ODAによる電力、道路などのインフラ整備、コーヒー豆やゴマ油などの輸出入といった事業展開をしているとこのと。
アフリカでの事業開発においては、日本らしい支援のトップセールス、パートナー企業との連携による機能補完、そしてともにウィン・ウィンの関係を築くことが重要と説きます。これからのことをふまえて、今後は新しいビジネスの開発、雇用促進、人材育成を図ることが求められると話されました。