講演会「G20の総括と議長国フランスの立場ー今後の経済展望」

日仏経済交流会(パリクラブ) 主催
日仏会館、在日フランス商工会議所、日仏経営学会 共催

【ご報告】

『ギリシャ債務問題で揺れたカンヌG20』

南仏の世界的保養都市カンヌには似合わない大雨のなか開催されたG20 首脳会議。ギリシャ債務処理にからむ国民投票実施案ショックに翻弄された印象の深かったG20カンヌ首脳会議。在日フランス大使館経済部担当のジャン・ブ ラン・リスレール公使の講演を拝聴すれば、会議の目的も結果も、もっとバラエティに富み、内容も深いものであったことがよく理解される。カンヌG20のロ ゴ・マークも3色トリコロールのエッフェル塔がおしゃれに感じられるパワーポイント17枚によって要領のよい説明がなされた。約60人の参加者も満足の様子であった。

カンヌG20会合の目的は2008 ~9年のサミットからの4つの懸案事項、①世界経済不均衡、②金融規制、③国際通貨制度改革、④一次産品価格安定について明示的な解決策を示すことであっ た。ユーロ圏の債務問題が重要な議題となったことは記憶になお新しい。講演参加者からは、欧州中央銀行の国債購入の継続可能性、米国の格付け会社の位置づ け、G20の連帯と団結力、原発・エネルギー問題とG20の関係などについて鋭い質問があり、参加者の関心の高さを示していた。今後、2012年の1月、 2月のG20財務相会合、6月の議長国メキシコによるサミット開催の采配振りが注目される。2013年はロシア、2014年はオーストラリア、2015年 はトルコがそれぞれ議長国を担うことが決定している。

瀬藤澄彦

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  •  カンヌ映画祭の会場で有名なパレ・デ・フェスティバルの玄関口のカンヌG20ロゴマーク *カンヌ市役所提供

    カンヌ映画祭の会場で有名なパレ・デ・フェスティバルの玄関口のカンヌG20ロゴマーク *カンヌ市役所提供

 

【イベント概要】

パリクラブ(日仏経済交流会)は日仏会館、在日フランス商工会議所、日仏経営学会の共催を得て来る11月22日(火)にフロランス・ジャンブラン=リスレール在日フランス大使館経済公使をお招きして講演会を開催いたします。概要は以下のとおりです。
皆さまのご参加をお待ちしております。

日時 2011年11月22日(火)
18:30~20:30
会場 日仏会館1階ホール
講師

フロランス・ジャンブラン・リスレール公使

78年パリ政治学院(シアンスポ)卒業、80年米国・コロンビア大学卒業、84年国立行政大学校(ENA)卒業、92年パリ・ベルシー経済財政産業省・国 際経済関係局(DREE)多国間関係部・サービス貿易課長、95年在東京・フランス大使館経済部次長、99年在米国ワシントン・フランス大使館経済部次 長、2001年ブラッセルで欧州連合・フランス代表部公使、2006年カナダ・オタワのフランス大使館公使、2009年パリの経済財政産業省・財務総局・ 国際財務局長審議官など歴任、2012年8月東京のフランス大使館経済部公使に着任。

使用言語 仏語(仏日通訳付き)
会費 講演会:無料
懇親会:3000円(階上のレストラン「エスパス」にて)
お申込み締切 2011年11月22日(火)当日でもまだお席がございます。