対談「個人競技の国・日本と団体競技の国・フランス」

日仏経済交流会(パリクラブ) 主催
在日フランス商工会議所(CCIFJ) 共催

日本は団体主義の国、フランスは個人主義の国であるとよく言われます。ところが北京五輪の結果だけではなく、スポーツの世界では日本は個人競技で好成績を残し、フランスは団体競技で好成績を残しています。

個人主義の国と思われているフランスは世界でも屈指の団体球技の王国です。一方、団体主義の国と言われる日本は多くの優秀な個人競技のアスリートを 輩出しています。団体球技であるラグビー経験のある日仏2人のビジネスマンが、日本は本当に団体主義の国なのか、フランスは本当に個人主義の国なのかをス ポーツの観点からだけではなくビジネスの観点から対談をして頂きました。

日時 2008年11月27日(木) 19:00~21:00
プログラム 19:00~20:00 講演会
20:00~21:00 懇親会(ビュッフェ形式)
対談者 ロベール・ヴェルディエ氏
デクシア クレディ ローカル銀行 東京支店 支店長

井上俊也 氏(アニメーター兼)
NTTコムウェア エンタープライズ・ソリューション事業本部 事業推進部長(パリクラブ理事)
会場 日本財団ビル 会議室1-2
東京都港区赤坂1-2-2 (03)6229-5558
最寄り駅 東京メトロ 銀座線虎ノ門駅(3番出口)
銀座線・南北線溜池山王駅(9番出口)
丸ノ内線・千代田線国会議事堂前駅(3番出口)
使用言語 日本語
 

■ご報告

1127-individualisme_ou_pas-0111月27日(木)に日本財団の会議室で、日仏経済交流会(パリクラブ)と在日フランス商工会議所の共催で「個人競技の国・日本と団体競技の国・フランス」と題して講演会が開催され、30名の聴衆が集まった。

ロベール・ヴェルディエ氏(デクシアクレディローカル銀行 東京支店 支店長)と井上俊也氏(NTTコムウェア エンタープライズ・ソリューション事業本部 事業推進部長)の対談形式で講演会が行われ、井上氏が司会を兼ねた。

まず、井上氏から「北京五輪の結果にもあるとおり、日本は団体競技よりも個人競技で好成績を残しており、団体競技よりも個人競技に向いているのではないか。また、優れた個人を組織の中で活かす能力が欠如しているのではないか」という問題提起が行われた。

1127-individualisme_ou_pas-02これに対してヴェルディエ氏から「日本語の辞書にそもそも団体主義と言う単語はない。日本人は個人の技術、スキルベースは優れているが、それを団体の中で活 かす能力はない。したがってラグビーやサッカーなどの団体競技におけるパフォーマンスは低い」というスピーチがあった。

両者のスピーチの後、ステージ上の2人が意見交換し、「日本人は個人競技においては個人が責任を取っているが、団体競技の中で個人が責任を取るプレーをしていないところが、日本が団体競技、特に球技における弱さであろう。」という見解に達した。

講演会終了後、会場を移して懇親会が行われたが、議論は尽きず、有意義な一夜となった。