日仏経済交流会(パリクラブ)主催
在日フランス商工会議所(CCIFJ)共催
【クリスチャン・ポラック氏】
1971年~1980年 日本政府国費留学生として来日
1971年、パリ国立東洋言語文化学院日本語科卒業、同年早稲田大学言語学研究所在籍
1973年、一橋大学大学院法学研究科入学
1980年、同大学院博士課程終了
1980年~1981年 日仏会館研究員
同年、鉄鋼、自動車、航空、環境関連分野のコンサルタント会社、株式会社セリクを設立。これと並行して大学での研究活動も続け、また中央大学、立正大学において教鞭を執る。
著書『絹と光』(2001年)、『筆と刀』(2005年)。研究論文多数。
日時 | 2007年2月9日(金)18時30分~21時 |
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プログラム | 18:30~20:00 講演会 20:00~21:00 講演に引き続きビュッフェパーティーを開催 |
使用言語 | 仏語(但し講演者自身による日本語のレジュメ付き、質問は日仏語両方可) |
場所 | メルシャンサロン 中央区京橋1-5-8メルシャン本社1階 明治屋並び Tel:03-3231-5600 |
最寄り駅 | 東京メトロ銀座線京橋駅またはJR東京駅 |
【ご報告】
2月9日(金)の夕方18:30からCCIFJ(在日フランス商工会議所)と共催の文化委員会行事として、日仏関係史研究者のクリスチャン・ポラック氏(CCIFJ理事)の講演会を行いました。場所はメルシャン・サロンです。
ポラック氏はSERIC社社長というビジネスマンとしての顔と、日仏関係史の研究者という顔を併せ持つ、いわば文商両道の達人です。生糸貿易を始めとし て、日本の近代化(産業革命)にフランスがどう関わったかを軸に、幕末から明治にかけての日仏関係黎明期の様子を、豊富な資料に基づき生き生きと書き綴っ た名著《 Soie et Lumieres 》(『絹と光』)の著者です。
この日の講演はこの本の中から「生糸の交流」と「函館戦争」に焦点を当てた説明となりました。横浜や横須賀のフランス人居留地の写真や、当時のフラ ンス人によるデッサン画やスケッチ画等豊富で貴重な映像資料を駆使してのビジュアルなプレゼンテーションで、「へーそうだったのか」という思いを抱いた参 加者も多かっただろうと思います(普通我々はこの辺の歴史を知らない)。
先ごろ世界文化遺産の申請を行った富岡製糸工場がフランス人とフランスの技術で建設・運営されていた話や、ナポレオン3世が徳川慶喜に贈った25頭のアラブ馬にまつわるエピソードなども紹介され、30分に及ぶ活発な質疑応答となりました。
磯村名誉会長に名調子で締めくくっていただき、本講演は日仏修好通商条約150周年記念(2008年10月9日)の諸行事のプレリュード的な役割を 果たせたかも知れません。講師を入れて参加者66名の盛況で、20冊ほど用意していた同氏の著書《 Soie et Lumieres 》も講演後あっという間に売り切れました。
(増渕文規記)