【レポート】講演討論会「日仏イノベーション 総括と展望」

セミナー参加者の声

サイペイント株式会社の田端社長(左)と社長室の上野さん

サイペイント株式会社の田端社長(左)と社長室の上野さん

セミナーのあとは、おいしいワインを頂きながらの懇親会。交流の輪が広がるなか、3組の参加者にお話を伺いました。まずは、スタートアップ企業で登壇されたサイペイント株式会社の上野さん。

「ハイテクの分野に関しては、(同じく登壇した)2社が立派にやられていますが、私たちは言ってみればローテク。しかし、塗料は世界中でずっと使われ続けていくものですし、ハイテク分野と違ってマネをされにくいのが強みだと思います。当社のような簡単な節電方法がなぜできていないかというと、それはみなさんがご存じないから。こうした場をお借りして、製品を広めていくことが使命だと考えています。今回は貴重な機会をいただきました」

坂田さん

坂田さん

2人目は坂田さん。
「サイペイントさんとお付き合いがあるご縁から、参加させていただきました。私どもは運輸業で、製品を輸出する際に運ばせていただいているのです。セミナーを通し、すごい技術が出てきているなと感心させられました。いまやマーケティングもマンパワーではなく、技術力によってより正確なデータが得られる時代なのですね。これまでフランスという国をビジネス的な面では意識していませんでした。互いの国にとって、プラスになる協力関係ができることを期待します」

小野さん

小野さん

最後は小野さん。
小野さんはフランスにある名門グランゼコール(高等専門教育機関)の日本事務所代表をされています。
「日本人にとってフランスといえば、ファッションなど文化・芸術の国というイメージがありますが、ハイテク技術が進んでいる国であることは、あまり知られていないと思います。日本のイノベーション事情を詳しく聞くことができ、とても有意義な時間でした。本来、こういった内容のセミナーは、これからのイノベーションを担っていく理工系の学生に聞いてもらうべきではと感じました。きっと興味を持ってくれるはずですし、そういう機会があればいいですね」

小野さんの感想にもあったように、多くの方が「ハイテク大国」というフランスの違った一面に触れ、いっそうフランスに対する関心が高まったようでした。「日仏イノベーションイヤー」の成熟を期待せずにはいられません。