イベントレポート 『「香りのプロダクト・バリエーションと日本マーケットについて』

参加者も体感、14種類の香水の特徴は?

講演会では、参加者が実際に紙片を使ってフレグランスの香りを体感することも。

講演会では、参加者が実際に紙片を使ってフレグランスの香りを体感することも。

竹内氏は、香水に使用される代表的な香り14種類について、その名称と特徴などについても解説。その中からシトラスノート、フルーティノート、スパイシーノートなど5種類については、参加者が実際にそれぞれの香りを嗅ぐこともでき、その違いを体感しました。

嗅覚は他の五感と異なり、最も疲労しやすいそうです。5番目の香りともなると、嗅覚が鈍感になったのか香りの浸み込んだ紙片を何回も鼻に寄せては首をかしげる姿も見受けられました。それだけより香りを作り上げるのは難しいということでしょう。香料を調合して理想的なフレグランスを創作するためには、10回以上、多い場合50回にも及ぶ調合が行われることもあるそうです。

香水をつける際のテクニックやエチケット、フレグランスの楽しみ方、香料の種類、歴史に残る名香の紹介などの話が続いた後、話題は世界のラグジュアリーブランドやビューティーカンパニーなどの市場動向に。世界のラグジュアリーブランドの中では、LVMH、KERING、リシュモングループが売上トップ3を占め、ビューティーカンパニーでは、P&G、ユニリーバ、エスティーローダーがトップ3となっているそうです。日本国内メーカーでは資生堂が4位、花王が6位とのことでした。また日本国内のフレグランスの売上は2004年をピークに近年は減少傾向にあるそうです。

最後に竹内氏は、日本における香りのトレンドについても言及、セレブリティブランドの興隆やフレグランスの購買動機として香り、価格、ブランドなどが優先されていることなどを報告、講演会が終了しました。